久しぶりに弟が遊びに来た。
弟は18歳で整体師を志して上京、毎日七時出勤、24時帰宅、深夜三時に就寝という睡眠時間わずか三時間のハードスケジュールで整体の学校に入るために金を貯めるらしい。
遊びたい盛りの年齢で、自分の将来のために技術に投資して、「院長になる」とまで宣言してる。
俺があの年齢の頃は遊んでばっかりだった。
俺は怠けすぎた。というと
弟はこう言う「人生百年で考えると三年の遅れはすぐに取り返せるちっぽけな差だ」と。
確かに今22歳で弟のように技術習得のために5年修行したとしても27歳、まだ二十代だ。これが四十代、三十代なら悲惨だ。
まだこんなに若いのになんで俺は「出遅れた」と落ち込んでいたのだろう。今からでも間にあう、手に職をつけたい。
そんな前向きな考え方にさせてくれた弟に感謝。
さらに彼はこんなことも言った
「世の中にアレはダメ、コレはダメ、というマニュアルはない」
そう思っているのは自分であり、悪いことも、良いことも、全ては自分の選んだ道。そのかわり責任をもってやれ、と。
世の中は弱肉強食だ。ずるい奴は法に裁かれ、真面目な奴は社会に縛られ、ずる賢い者が生き残る、のだ。
ルールや規律と見えない不安に縛られて身動きが取れなくなっていた俺に、身軽な生き方を教えてくれた。
反骨精神をもつて生きようと思う